婦系図の公演が終了いたしました。
沢山のお客様のご来場、本当にありがとうございました。
今回の公演、私たちの劇団にとっては非常に厳しい船出でありました。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、前回の公演で、劇団創立メンバーであった女優が一人劇団を去りました。
私達からのアナウンスも、彼女からの挨拶も、きちんとできないような別れでした。
多くの人が私たちの劇団を訪れ、留まり、発っていきます。
劇団というものは、結婚であり、同時に、交差点のようなものだなあと、思います。
私自身いくつかの劇団を作り、そうして壊してきました。
虹創旅団は、年齢的にも、私の最後の劇団だという覚悟で挑んでいます。
主要な作・演出であり、団長である私にとって、自分そのものでもあります。
劇団の黎明期においては、私が揺らぐ時、それはそのまま劇団のゆらぎとなるようです。
私は今とても揺らいでいます。
婦系図という作品は、そのゆらぎそのもののような作品でした。
人の命の儚さ。愚かさ。
けれども、私は今、そこから強いものが生まれるのだと感じています。
この劇団を、なんとしてでも、大きくする。そうして多くのお客様に、良質のエンターテイメントを届ける。そして願わくば、物語の創造と共に生き、社会の底辺に光を届け、貢献し続けたい。
命そのものでありたい。
私の、私たちの弱さも何もかもが、この劇団の表現でありたい。
誇り高く自立して、前線に立つ戦士のように、この地球の文化創造の一翼を担いたい。
今はそんな思いでいっぱいです。
悔しい時には、そこからなにくそという思いで立ち上がる。
私達は、決して諦めません。次回は12月、白雪姫になります。
さらに、より良いものをお見せできるよう、死力を尽くします。
ご来場いただいたお客様、また応援・ご協力いただいた全ての皆様、本当に、本当にありがとうございました!